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ウキゴリ

Chaenogobius annularis GILL

ハゼ科ハゼ亜科ウキゴリ属
体長100〜150mm
日本全土





 以前は琵琶湖の浜大津周辺でも簡単に採れました。当たり前のようにたくさんいたものですが、稚魚は群れを作って遊泳しますのでバスやギルの絶好の餌になっていることでしょう。現在の琵琶湖での状況はどうなっているのでしょうか。
 大変生息適応範囲の広い種であり、全国に分布しています。本来、海に生活していたが淡水に侵入して生活している種を「日本列島の海洋性淡水魚類」と呼びますが、その中でも、湖の中で一生を過ごせるようになった海洋性淡水魚類の中で、ハゼ類にはウキゴリ・ビリンゴ・ジュズカケハゼ・チチブ・ゴクラクハゼ・ヨシノボリなどの湖沼陸封魚と、ドンコ・イサザ・カワヨシノボリのように種全体として完全に海と絶縁したものも含まれています。(日本の淡水生物) 

 日本の淡水魚類は、大半が大陸型と海洋型に含まれてしまいますが、琵琶湖特産種のみが日本で分化しているとされています。
 その中でも特に分からない種がイサザです。この種のみが祖先が不明というのは納得できない話しでありますが、素人考えではこのウキゴリではないかと推察しています。イワトコナマズのように北湖で特異的な位置を獲得せざるを得なかったのではないでしょうか。

 種としては河川の中流域から汽水域にまで広範囲に適合していますが、決して大量に採れる種ではありません。成魚になると縄張り意識も強く、水槽で多数飼育することは困難な種です。水草を植えてやると、底よりも上部の水草の間に潜み餌が通るのを待ち伏せしています。
 中西照幸氏は汽水型・淡水型・中流型の3型に分けて種分化の過程であると結論しています。


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