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コイ

Cyprinus carpio LINNAEUS

コイ科コイ亜科コイ属
体長300〜600mm
日本全国





 古くから世界各地で人工交配も進み、交雑も進んでいます。天然分布域という点では謎。ユーラシア大陸の温帯、亜熱帯部に分布するというのが起原とされていますが、移植により詳細は不明です。

 野生種をマゴイと読んで区別はしていますが、本来の意味での野生種かどうかは疑問に思います。1属1種ですがフナ属とは大変近い種です。生息適応範囲も広く、美味。寿命も50年、60年も生きるといわれ、日本での最大記録は1.6m、26キロ。古い文献では7尺の記録があり、釣りも大変盛んです。1mもの巨大なコイは大変な迫力があります。
 コイの飼育は底床の砂という砂は全てほじくりかえされ、水草は食べられ、貝類は好きなのか全て食べてしまいます。殻の厚い2枚貝でも食べられてしまいます。喉の奥にある咽頭歯が臼のようになっており、貝をつぶして食べてしまいます。10円玉でも曲げてしまうほどの力があり大変なものです。
 構造的にもコイ科魚類の咽頭歯は口を閉めると自動的に餌が口腔の中に引き込まれるような筋肉、骨の構造を持っていて極めて合理的になっています。いわゆる口腔内の歯が必要としない構造です。原始的なのか進化なのかは私には分かりませんが、自然選択の結果でしょう。歯の抜ける心配のない構造には感心せざるを得ません。どこにでも生息する当たり前な魚ですが、代名詞の2本のヒゲもよく観察してみると後ろの1対が長く、眼の虹彩は金色です。

 釣りファンにお願いしたいのは何本もの置き竿して場所を占拠するのは感心しません。早いもの勝ちで広大な場所を占拠しても許されるという考え方はトラブルの元です。5本、10本と竿を並べなくては釣れないというのはよほど下手くそなんでしょうね。確率で釣りをしているようなものです。
 また、もういい加減バカの一つ覚えみたいにコイの放流はやめてもらいたいものです。一部では放流したコイばかり増えて回収しているところもあります。何より、貴重な在来種達に大変な影響があることを認識していただきたいものです。


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