ホーム >  淡水魚達 > アユ

アユ

Plecoglossus altivelis TEMMINK et SCHLEGEL 1969中村

従来はアユ科アユ属アユと1科1属1種となっていたが基本形態が変化しないのでキュウリウオ科アユ亜科に下げた。1976宮地・川那部・水野
サケ亜目アユ科同属
体長150〜300mm
日本全土


 
 琵琶湖北湖での水中撮影  


 美味で香りもあることから国魚的存在であり、養殖も盛んで研究者の論文も非常にに多くあります。
一般に鮎の字を当てていますが、中国ではナマズの意味。決して日本特産種ではなく、台湾や大陸にも分布していますが、台湾は絶滅に近い状態のようです。
 釣りにもよし、味もよしと川魚の中では人気が一番であることはどなたでもご承知のことです。

 琵琶湖のコアユが放流されたのは、石川千代松博士によって1913年に初めて放流されました。それまで、コアユという種は大きくならないアユだと考えられていましたが、河川でコケを食べると縄張りも持ち大きくなることが証明され、自然の海産アユが遡らなくなると益々放流されるようになりましたが、アユの種苗に混じって他の魚種迄分布を広げてしまい大変なことになっています。
 その問題はさておいて、琵琶湖産アユと海産アユとは、卵数の違い、脊椎骨数、鱗数、鰭軟条数の違い、遡上性、移動距離、なわばりの性質の違い、産卵期の違い、頭骨の骨化が不完全、口部や歯の形態的差異、電気泳動を用いたアイソザイム分析から遺伝的変異があること、鱗形成に差異(1982東)のあることがわかっています。
 琵琶湖に陸封された年月は推測の域ですが100万年前とも10万年前ともいわれており、独自の生態を持つにいたったようです。

 鹿児島の池田湖にも陸封型アユが存在しますが、起源が1872年と明確にわかっており、その性質は海産アユに近いものだそうです。アユの分布は北緯22度から45度まで、南北2千数百キロにおよびますが、北限は冬場の海水温が3℃以上であること、南限は秋から冬にかけての産卵期の河口の水温、河川水・淡水の水温が20℃以下であることと報告(淡水魚11号鈴木)されています。



topへ戻る
Copyright(C) MG All Rights Reserved 
inserted by FC2 system